烏龍茶(ウーロン茶)を日ごろ飲んでいるという方も多いと思いますが、妊婦さんは烏龍茶を飲んでも大丈夫でしょうか?
実は烏龍茶、緑茶、紅茶などのお茶は「カメリアシネンシス」というツバキ科の永年性常緑樹の茶の樹の葉からできています。
この生葉を乾燥・発酵させてつくる際、発酵度合いによって、緑茶、ウーロン茶、紅茶などさまざまな種類のお茶になります。
そしてお茶には様々な栄養成分が含まれていて、代表的なものがカテキン、カフェイン、テアニン(アミノ酸)、ビタミン、ミネラル、食物繊維などです。
ですからご存知の通りお茶はとても体に良いものです。
妊娠中の方はカフェイン、カテキンの摂取量に注意が必要です。
烏龍茶には200ml(コップ一杯)あたり約40㎎のカフェインが含まれています。
カフェイン摂りすぎは赤ちゃんに先天性異常のリスクを高めると言われており、胎盤を作っている妊娠初期は特に注意が必要です。
日本では妊娠中のカフェイン摂取量に明確な基準はありません。
ですが他国を見てみると
世界保健機関(WHO)では1日あたりコーヒーなら3~4杯まで。
英国では1日あたり200mgまでとされています。
烏龍茶に置き換えると約5杯は飲めることになります。
ですからカフェインに限っていうと1~2杯飲む程度は気にする必要はないでしょう。
カテキンはタンニンとも呼ばれているお茶の渋み成分で、食事の中性脂肪の吸収を防ぐ効果が確認されています。
カテキンは葉酸の働きを阻害する働きがあります。
タンニンはカテキンが酸化していくつもくっついたものですが、 タンニンは鉄とくっつきやすい性質を持っているため、多く摂りすぎると鉄の吸収を抑えてしまい貧血がひどくなってしまう可能性があります。
妊娠中、葉酸と鉄分は妊婦さんにとって必須栄養素です。
妊娠中はウーロン茶を控えた方がよいでしょう。
もちろん一杯も飲んではダメというものではありません。
ですが妊婦さんは赤ちゃんが最優先なので、飲み物としては水または麦茶がお勧めです。
たまにの息抜きとして一杯程度がよいでしょう。